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412月 2023

娘オーストラリアへ行く

鳥取大学地域医療学講座発信のブログです。
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 3月から教室で事務補佐として働いている。ブログ……何について書こう?趣味と言えるものも無く、先生方のように日頃本を読むわけでもなく……。最近何をやっていたかを考えてみると、夏休みに毎週荷造りに追われたことだった。家族旅行や息子の野球遠征、中でも中学の娘の留学準備が一番大変だった。

私は海外の旅番組が好きで中学生の娘にも海外に興味を持ってほしいと思い、小学6年生の男の子がイギリスにホームステイをする番組を一緒に見た。期待した通り、娘「楽しそう」私「行っておいで」娘「じゃあ行ってみようかな」そんな会話からだった。夏休みで差が出るというから勉強させないといけないのだが、学校では毎月テストがあり数字・グラフで結果が出る。結果で学校生活や日常生活までも評価してしまう。今は中学・高校でこれから必要な力として、『探求学習』にどの学校も力を入れている。社会に対して自ら疑問を持ち、調べ、プレゼンなどで発表し、リーダーシップを求められることもある。娘は議論・討論を苦手とし自ら何かを発信することはない。これから生きていく中で、世界に出て少しでも何かを掴んでくれたら。高校で留学できるかわからない、本人が行きたいと思った時に行かせてやりたい。さすがにコロナ禍は規制が厳しかったのもあり躊躇った。夫も行かせてみるかと、普段使っている旅行会社に連絡してくれた。

まずは国選び。英語圏で初めての一人海外ならオーストラリアかな。思いついたのが遅く、なかなか決まらず1週間なら午前中は語学学校、午後はアクティビティのプランがあるとのこと。行くなら10日間~2週間ほど行かせたかったが部活の関係もあり仕方がない。さあ準備。自分が一緒に行くわけではないではないので、どこまで用意してやればいいのか?気候も真逆。現在海外を回っている知り合いの息子さんや英語塾の先生にWi-Fi・お金事情を聞いてみた。私自身半年間イタリアに留学経験があるのでだいたいのことはわかるのだが、その頃携帯は必需品ではなかった。娘の年齢ではクレジットカードやデビットカードが作れない。出発2週間前にプリペイドカードは作れることがわかりギリギリ間に合った。

 

 

出発から現地での様子 

 台風が来るまでに成田空港に行くことができた。夫が空港で見送った際も私と最後電話で話した時も泣いていた。行くと決めたのに寂しさと不安が出たのだろう。無事に入国できただろうか、空港に迎えの人は来てくれただろうか、心配で早く目が覚める。到着のメッセージ。ホームステイ先から電話もしてきた。まず飛行機内で入国審査の用紙が配られ全くわからず、隣の日本人女性二人に聞き会話も弾んだよう。降りる際にも一緒にいてくれスーツケースも受け取り、いざ入国。未成年で一人のためすんなり入れず困っていたところを機内で話しかけた女性が助けに来てくれ無事入国できたそう。連絡先を聞かなかったのが残念だが、この二人と席が隣だったことは幸運だった。

ホームステイ先には他にも二人女子中学生がいて、ホストファミリーと普通に会話しており通訳してもらったと差を感じ泣いていた。それは想定内で会話できるようになりたい‼とモチベーションアップになればと期待する。数日後勇気を出して少しだけど話してみたら通じたよ、と。それでいい。語学学校ではなかなか友達ができず楽しめていなかったが、最後には友達ができたようだ。ホストファミリーにも恵まれ、親切で料理も美味しくおかわりしたこともあったと。オーストラリアは日本との時差が1時間なので、日本の家族と連絡がとりやすく、時差ボケもなかったようだ。

いまや携帯は必需品といえるかもしれない。パスポートとお金、その次に重要度が高そうだ。ホストファミリーとも送迎の連絡など日本のLINEのようなアプリでやりとりし、語学学校でも当たり前のように携帯を使って授業を行っていたらしい。娘も毎晩私とのビデオ通話を楽しみにしていた。帰りもオーストラリアの空港で搭乗口に着いたと連絡が入ればこちらも安心する。あれば便利で、娘にとってはお守りのような存在になっていたかもしれない。

 

 

娘の帰国 

国境を越えて人の温かさを経験したが、清潔で便利に暮らせる日本の良さも改めて感じたようだ。帰国後家族皆でお土産に買ってきた紅茶を飲み、人気でなかなか手に入らなかったというクッキーを食べた。また行きたい?「半々」0%ではないからまあいいか。何か変わった?「英作文が苦手だったが苦手意識がなくなった」たった1週間だったが娘が一回りも二回りも成長した気がする。この留学で得たこと(マイナスも含めて)を今後の人生に活かしてくれたらと思う。

今回は楽しい経験より苦い経験のほうが多かったようだが、海外はそんなに悪いことばかりではないよ。英語が全く話せない母だけど、次回は一緒に楽しい旅に行こうね。

 

Author:柳原 有美


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